アンケート調査による人気のスマドラと、その評価【2016年版】
木曜日, 11月 24, 2016
海外スマドラ掲示板の「Reddit」「LongeCity」で行われた、スマドラに関するアンケート調査結果です。
調査概要
Redditのサブレディット(r/Nootropics)と、Longecityのブレイン・ヘルス(brain health)カテゴリーでアンケート調査を行いました。
アンケートは、それぞれの使用しているスマドラの0-10評価と、耐性・依存に関する個別質問です。評価基準は、0が全く効果なし、10が人生を変えるもの(Life-changing)と簡単なものです。
2014年にも同様なアンケートが行われ、サンプルサイズが150名でしたが、今回は、なんと850名からアンケート結果を得ることができました。
カフェインの評価は平均7.6でした。この結果は、前回と同様です。今回は、サンプルサイズが多く、より綺麗な曲線となっています。
アンケート調査の結果
Mean(中央値)、Median(平均値)、N(サンプルサイズ)になります。
中央値とは、
例えば、人口100人の集落で、90人が年収200万円だとしても、10人が年収5000万円であれば平均年収は680万円となってしまい、実態と大きくかけ離れることになります。富裕層と貧困層のデータへの影響をなくし、より実態に近い中央の値を取ります。
「パーセント≧5」は5以上評価の率で、「パーセント=10」は10評価の率です。
例えば、アデラール(Adderall)は、850人のうち312(N)が使用しているとアンケートで答え、そのうち92%は5以上の評価をしています。
パーセント=10トップのセレブロリシン(cerebrolysin)に関しては、サンプルサイズが25で、その内の23%が10評価したことになります。
考察
予想通りアデラールが明らかな勝者になりました。しかし、処方薬であるのでスマドラであるかは疑問です。LSDマイクロドーズは、通常の10分の1以下の摂取で、幸福感・生産性・想像力の向上に使われます。フェニバット(Phenibut)は、ロシア発の強力な抗ストレス薬ですが、用量を間違えば、依存症・耐性の問題が上げられています。モダフィニルは、睡眠を問題を抱える人に対し、覚醒・活力を与える処方薬です。これらのドラッグは議論の余地なく効果がありますが、依存性や、処方箋なしでの使用で違法な場合があります。
興味深いのは、次にくる勝者のチアネプチン(tianeptine)、セマック(Semax)、アシュワガンダ(ashwagandha)です。チアネプチンは、フランス発の抗うつ薬で、アメリカでは処方箋なしで購入することができます。そして、即効性のあるストレス軽減、幸福感、活力を与えます。セマックス(Semax)は、ロシア発のペプチドでブレインフォグの改善や、満足できる生活状態(well-being)の向上のために使用されています。アシュワガンダの順位は15ですが、上位のほとんどはサンプルサイズが小さいか、カフェイン・ニコチンのような効果が明らかなものです。驚く結果なため、この部類に入れています。アシュワガンダは、古くから不安感の改善に使われているインディアンハーブです。
最大の敗者はアルファブレイン(Alpha Brain)です。宣伝が派手な会社が作る、35ドルの複数のスマドラ成分を含むサプリメントです。ほとんどの人が懐疑的であったと思います。プラシーボ効果が高いとみられるコリンや、DMAEより評価が低くなっています。この理由に、アンケートに答えた人は、ひどく商業化された商品を罰する意図で、低評価をした可能性があります。
ロシア発で、GABAのプロドラッグであるピカミロン(Picamilion)も驚くことに低評価です。スマドラ・コミュニティーでは、高い評価を得ていると思っていましたが、この調査では、純粋に低く評価されています。
依存に関しての質問結果
- 青:問題なし
- 赤:耐性がついた
- 黄:依存性を感じ、軽度の問題となっている
- 緑:依存性を感じ、深刻な問題となっている
アデラール、フェニバット、ニコチンは依存性の問題があり、用量・頻度と依存性について個別の質門をしています。
この調査には問題があると思います。例えば、毎日使っているから依存しているのか、依存しているから毎日使っているのか知るすべがありません。可笑しな回答も多いので(月に1度しか使っていないのに”依存している”とか)、どの程度信頼して良いのか正直わかりません。
アデラールに関しては、15%の使用者が依存症を感じています。世間一般の通念では、娯楽用途(Recreational drug use)は、医者による処方より依存症になりやすいと思われていますが、その傾向はみられませんでした。むしろADHDの治療のために合法的に使用している人の方が依存しやすいという結果がでました。これは、驚くことではありません。治療用途では毎日使用がされますが、娯楽用途の使用者は、必要な時にしか使っていません。
フェニバットで依存を感じている人は、全体の3%(n=6)しかいません。深刻な問題を抱える2名は、2g/日以上の摂取をしています。また、6%が耐性がついたと報告しています。その内、13%は月に数回の使用、18%は週に数回、36%は毎日の使用で、使用頻度の差で耐性がつくことが明らかにでています。
35%のニコチン使用者が依存性を報告していますが、ニコチンの摂取方法によって大きな差があります。タバコが65%に対し、E-シガレットで25%、ニコレット(タブレット)やガムで7%です。ガムやタブレットに限定すると、わずか1%が深刻な問題な依存症を報告しています。スマドラ・コミュニティーでは、タバコではなく、ニコチン単体の評価が高いですが、完全に安全なものではありません。
リストにない人気なスマドラは?
リストにない、最も好むスマドラは何?という質問をしました。最も人気だったのはアセチル-L-カルニチン(ALCAR)、プラミラセタム(Pramiracetam)、リタリン(Ritalin)でした。アセチル-L-カルニチンとプラミラセタムは、前回の調査で中位でした。リタリンは当然効果がありますが、アデラールと同様に処方薬なしでは違法です。
『2016 NOOTROPICS SURVEY RESULTS』を読みながら翻訳して軽くまとめた記事です。大雑把な翻訳です。リンクサイトから、この調査のデータもダウンロードもできます。
個人的に思ったのが、850名中450も摂取しているのに、テアニンの評価が低い!テアニンは過大評価されているスマドラの一つなのか・・・Iherbだと若干高めですしね。コスパで言ったらメラトニン!あと、海外だとモダフィニル使ってる人多すぎ・・・日本だと新聞とかで実名報道までされてるのに(笑)
